どう進める?親から子へ歯科医院の継承
親子間での医院継承、メリットとデメリットは? 親子間で歯科医院を継承する場合、新規開業するよりも以下の点においてメリットと言えるでしょう。 ①初期費用(土地・建物・医療機器・備品等)を抑えられる ②認知度が高い ③既存の患者様を引き継げる ④スタッフを引き継げる ①初期費用(土地・建物・医療機器・備品等)を抑えられる まず、現状の建物・設備などをそのまま継承できるという点において新規開業よりも費用を抑えることができる点がメリットの一つでしょう。但し、見えない瑕疵や負債がある場合にはそのまま引き継いだり、また施設や備品・医療機器の老朽化によって修理や買い替えが必要な場合がありますので、開業前にチェックしておきましょう。 ②認知度が高い、③既存の患者様を引き継げる その地域で評判の良い状態で引き継げば、継承する新院長はその恩恵を受けることができます。新規開業に比べて集患の労力は少なく見積もれるでしょう。しかし、古い印象や悪い評判がある場合にはそれも一緒に引き継ぐという可能性があり、新規の集患に影響します。それはデメリットといえるでしょう。また、開業した当初の親世代から時代は変化します。既存の患者様だけでは今後の経営に影響することは間違いないでしょう。現代の地域のニーズに合わせた医院を作り上げ、患者数の維持・拡大が必要となります。 ④スタッフを引き継げる 基本的には歯科医院のスタッフは継続して勤務することになるため、新規雇用の募集や教育のコスト・労力が低く、その点は大きなメリットとなるでしょう。しかし、口約束のように単純に継承するのではなく、新院長と新たに雇用契約を締結する必要があります。その際には金銭的や感情的な面での労務問題が噴出するリスクを考慮しなければなりません。スタッフにきちんと説明をし、納得した上で雇用契約を結ぶのが良いでしょう。