なぜ?開業するのか?

なぜ、開業するのですか?


皆さんは「なぜ?開業するのか?」を自問自答してみてください。
当法人やセミナーでドクターに聞いてみると以下のような回答がありました。

・開業して、お金を稼ぐために
・開業して、自分の城を築くために
・開業して、好きな治療をするために
・開業して、自由に診療したい。
・開業して、好きな機材を使うために
・開業して、自分の名前を歯科界に轟かせるため
・嫌だけど親の歯科医院を、引継ぐために

もし、このような事を考えているようならば、開業するのを待った方が良さそうです。
多くの歯科医師が、自分の世界を探して開業しますが、なかなか上手くいきません。皆さん、気づけていますか?

究極の歯科医院開業の目的は?

患者様、そしてスタッフを幸せにすることです。決して、自分の目的を叶えるためではありません。ここを勘違いすると上手くいかない。ほとんどのドクターは、ここを勘違いしている。

歯科医院は自分のものではなく、みんなのもので、みんなが活躍する場所を提供するに過ぎない。歯科医院は、自分の夢を叶える場所ではなく、みんなの夢を叶える場所でなくてはならないのです。

なぜ?開業するのですか?

・開業して、患者さんを幸せにするため
・開業して、みんなの城を築くため
・開業して、スタッフや患者さんが好む治療をするため
・開業して、スタッフが自由に働くため
・開業して、スタッフや患者さんが好きな機材を買うため
・開業して、働くスタッフを幸せにするため
・開業して、たくさんの良いDRを教育するため
・親の歯科医院を継承して、発展させるため

開業して、院長になれば自分の思うように治療ができると思っている歯科医師は、全く逆だという事に後で気づかされます。基本的には、院長になれば働くスタッフの事を考えて、患者さんやスタッフの望む材料や道具を選択する必要があります。

歯科医師ならば、自分の城を築いてみたい!自分の自由にしたい!と考えると思うのですが、いざ、開業してみると全く逆だという事に気づかされます。みんなの城であり、自分の城ではありません。みんなが自由になるためには、自分が多少なりとも我慢をしなければなりません。

結局、自分の思うようにしたい自分のスタイルを追求したいために開業するのですが、なかなか思ようにいかない院長が多いようです。そりゃそうです!開業は初めから自分の思うようにするための物ではありません。心の矢印を外に向けて自分ではなく、働いていくれるスタッフやいらしてくれる患者さんの事を考えましょう。

開業地の選び方

チェック項目

・今後、どのような人口動態をたどるのか?

・開発計画は、あるのか?

・郊外型・都心型

・1階・2階以上

・1番は、人の流れ・車の流れ(駅チカで南口?北口?で人の流れは違う。バイパス沿い?駐車場へ入りやすい?)

・天高は240以上か?20㌢床上げ

・ビルオーナーの年齢

・電気容量は?(技工室作るなら?)

・ユニットやレントゲンやマイクロを置くに耐えうる床や天井か?

・広さは、共有スペース込みなのか?(エレベーターホール)

 

私は、テナント開業しかしたことがありませんので、土地から購入して開業の場合と少し違ってくると思います。テナント開業の際の私の鉄則は、「駅と開業地の間に歯科医院を作ることがもうできない!」になります。

開業というのは、ただでさえ色んなストレスが加わります。開業後に新しく自分よりも駅に近い所に誰かが開業すれば患者数が減ることは間違いありません。そこでストレスを感じながら診療をするのは、相当なストレスになります。もちろん「実家の土地で開業するんです!」それは、おおいに結構だと思います。なぜならそこから駅に近い土地へステップアップもできます。しかし、テナント開業でそこそこお金をかけて開業して軌道にのる前に誰かに駅近に開業されると結構な痛手となるわけです。分院展開する場合は、これは鉄則になります。なぜなら、人で勝負することが難しくなり、場所で勝負をせざるを得ないからです。皆さん、分院長が突然退職なった場合、何を想像しますか?そう!人での勝負はできないんです。

郊外で開業していてそこそこ上手く行っており、次の展開として都会で開業をしようと場所を探しており、そこそこの場所が見つかったが土地勘がないので、コンサルタントのオススメで開業をした。初めは良かったが、他に歯科医院が近くで開業した後から患者数が減ってきて、なんとかしようと試行錯誤したが、郊外の本院も売り上げが落ちてきたので都内の分院を手放した。このような話を聞いたことないですか?そう!分院あるあるです。最近では、そのような医院を安く購入して、開業するという先生も増えてきています。

1度自分が良いと思ってしまった開業地は、なぜか?他人にここは止めた方が良いのでは?と助言を受けても素直に受け入れられない事が多いようです。実際に、100点満点の場所はないかもしれませんが、それに近い開業地が見つかるまで、根気強く待ってみましょう。

1億円歯科医院の開業地


1億円歯科医院を作ることを目的に開業するとなると、前もっての配管や購入するであろう機器が変わってきます。初めから全ての機器を揃えることができるのであれば問題がないが、開業時は資金的な問題から購入を見送らざるを得ない場合が多い。1番効率よく開業するのは、必要なユニット台数やスペースを想定内として開業する方法です。

そうなると家賃が高くなるのではないか?という質問がでそうですが、バランスが必要ですね。何かを我慢すると何かが問題になるわけであって、全てを満足する結果をもたらすには、潤沢な資金が必要になますが、開業時はそうもいかないと思いますので、バランスが必要になります。機器の中で1番場所をとるのは、ユニットとレントゲンになりますので、そのスペースを考えながらの開業となります。

1億円歯科医院に必要な人員で広さを考えてみましょう。(自費率20%想定)ドクターは、院長含めて3名、DHは3名、DAは3名となるとユニットが最終的に6台必要になります。開業時は、2台か3台で十分ですが最終的に6台まで増やすことが目標になりますので、面積でいうと3.3平米×35=115.5平米となります。これは、テナントの形により違いますので、正方形や長方形に近い形の想定となります。
後から床を剥がして配管を通すとなるとそりゃ大変な工事になりますので、スタッフルームや院長室には後々ユニットを設置するつもりで配管を通しておいたほうが良いです。設置したらスタッフルームや院長室がなくなってしまうではないか?とお考えかもしれませんが、ならば近くにアパートを借りるなど他にいくらでも方法はあります。私は、院長であり理事長ですが未だに院長室はありません。自分の仕事はカウンセリングルームで、カウンセリングをしていない時間帯に行うようにしています。そう開業しても自分の思い通りにいかないとはこのことです。

35坪のテナントや土地などを探す必要がありますが、例えばテナントで駅近35坪となると結構ハードルが高くなりますね。開業1年前より探すとしてもなかなか良い条件の物件は、出ない場合もありますので、常に不動産には目を光らせておく必要があります。でも、都内でも意外と探すと駅徒歩1分であるんですよね。

先生は、どうやって開業地を探すのですか?と聞かれます。私の開業地探しは、ほとんどがインターネットになります。

スーモやat homeでテナントや店舗を自分の開業したい路線や方面や駅で登録を行い!メールが来て良かったら、昼休みに直ぐに見に行く。業者にももちろん声をかけておきますがショッピングモールや駅中の物件は、そのほとんどが医療法人限定となっており、個人で最初に開業する場合は申込みすらできません。不動産業者に頼んだ場合、上層階に歯科医院が入っているか?チェックもしないで、どんどん不動産データを送ってくるのでそこから取捨選択となります。
また、何よりも現地に行くことが重要です!何度も足を運ぶとで現地の人の流れや住んでいる人の層や歩いている人の層がわかってきます。私が秋津の物件を見つけたのは、秋津の他の物件を見に行った際にたまたま歩いていて見つけた物件になります。

院長への伝え方

おせわになった院長への感謝

開業を考えた時点で、初めに行うことは一にも二にも雇用してもらっている院長に早く相談することです。もちろん、相談しにくい場合も非常に多いと思います。ここで助言ですが、いつまでも先延ばしにするのではなく、1年後に開業したい旨をなるべく早く伝えることが、恩師への恩返しであることは間違いないです。

今まで多くの歯科医師が開業する場面を見送ってきましたが、突然開業したいと言い始め、スタッフや患者に迷惑をかけて辞めた歯科医師で成功しているケースは1度も見た事がありません。「人は去り際が肝心」と良く言います。去り際は、その人の人間性がもろにあわらわれます。「私は、辞めるんでさよなら」という幼い考え方では、開業してからかなりの荒波にもまれる事になるでしょう。そんなこと言われても伝えにくいし、何を言われるのか?わからない?どう伝えて良いかもわからない?といった質問を良く受けるので、ここで院長にどのように伝えるかを実際にお伝えしたいと思います。

院長としては、苦楽を5年以上共にしてきた勤務医を愛おしく思っていることは間違いありません。そんな院長に開業を伝えるのは、なかなか気が引けるでしょう。しかし、前述した通り遅くなれば遅くなるほど伝える事がもっと難しくなります。そのため、5年継続勤務した後に開業を1年くらいを目処にしたい旨を伝える必要があります。伝える際は、自ら食事に院長を誘い。特別な思いを伝えたいという雰囲気を作りましょう。そこで、院長に伝える言葉は、こんな感じです。「5年間お世話になり、本当に感謝しております。最近、私の目標である院長にもっと近づくため、1年後を目処に開業を考えております。開業に際して院長よりご指導をお願いしてよろしいでしょうか?」このように開業に関して、院長に指導をして欲しいと伝えれば、ほとんどの場合「そうか」となります。

たまに開業は、自分の勝手であり自分の人生だから関係ないとか自分勝手に開業場所を決めて業者と話を進めて、最終的に来月退職しますという歯科医師がいますが、果たしてそれが色々と治療や人生経験をさせてもらった院長への恩返しなのか?と思います。診療がうまく行かない時、助けてくれたのは、周りのスタッフや院長だったのではないでしょうか?きちんと恩返しができる歯科医師になって開業しましょう。

自分がしたことは、必ず自分に帰ってきます。今後、歯科界が発展していくためにもこのような歯科医師が少なくなればと思います。

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